虐待した経験

こんにちは。

カウンセリングルーム サイファ・キネシオロジー MASUMIです。

勢いに乗って、今日はもうひと記事、書いてしまいました。


昨日は、虐待された経験について少しブログを書きましたが、実は私は虐待をした経験もあります。

それは、2歳下の妹に対してです。

一番ひどかったのは、たぶん私が幼稚園児~小学校低学年だと思います。


私は、小学校に上がる前から、2歳下の妹の面倒をみるように親から言われていました。

妹が歩き出し、家の外へ出たがる頃ですから、妹が2~3歳くらいの頃からではないでしょうか?

「○○ちゃん(妹)が外に出たがっている。お姉ちゃんなんだから、面倒を見なさい。」

と言われるようになり、それ以降ほぼ妹の面倒は丸投げでした。


危ないことをしないように、危ないところに行かないように見張る。

変なものを口に入れないように気を付ける。

おしっこと言われたら、トイレに連れていくなど・・・

ある程度になると、保育園の送り迎えまでさせられていた気がします。


妹が2歳なら、私は3歳か4歳です。自分の面倒をみるのさえやっとなのに、妹の面倒までみなければなりませんでした。


いつも妹は

「おねえたん」

と疑いのない、曇りのない目でくっついてきます。


純粋な目でついてこられれば、こられるほど、訳が分からなくなり、だんだん憎しみが強くなり、気が付くと自分についてこないように妹をたたくようになりました。


最初の頃は、ついてこられることが「イヤ」という気持ちしかありませんでしたが、次第に泣きながらもくっついてくる妹に怒りや憎しみさえ感じるようになりました。


私自身、その頃は既にあんまり親に面倒をみてもらった記憶がありません。

母親は、妹が生まれてから妹にかかりきりで、(あの)父親が幼い子供の面倒をみれるわけありません。

かなり小さいころから、放置されていたという記憶・思いが強いです。


それなのに「妹(あとに生まれた)」ということだけで、私が面倒をみなければならないし、親に教えてもらえず自力で身に着けたものを姉の私が教えなければならないなど、いろいろなことが理不尽に思えて、本当に妹を憎く思ったこともあります。


自分でもどうしようもなくて、妹が悪いわけではないけれど、妹が憎くて、自分自身もいっぱいいっぱいでどうしようもなくて、混乱し、叩きたくないけれど気が付くと叩いてしまっているという苦しい時期が続きました。


妹を叩いてしまったことに対する自己嫌悪を感じることが多くなり、わざと妹に見つからないように陰で一人で遊んでいても、母親が私のところへ妹を連れてくるということもあって、本当につらいことでした。


また、このような経験により私は自分の子供時代を子供として過ごすことができませんでした。


妹を叩きたくないのに叩いてしまうこと、コントロールできない自分の怒り、叩いているときの自分の狂気に幼いながらも恐怖を抱いて、「自分はおかしい」と感じ始めたのもこの頃でした。


次第に妹が成長して、私に叩かれると向かってくるようになり、姉妹喧嘩はとてもひどい状況になり、そのころから両親は私たち姉妹をひき離すようになりましたが、それまでは何があっても姉である私がすべて悪く、理不尽に親から叩かれることもよくありました。


大人になって、AC・アダルトチャイルドや児童虐待について知り、虐待してしまう母親の手記などを読むにあたって、虐待する母親の気持ちが自分が妹を叩いてしまっていたころの気持ちと同じであることに気づき、同時に自分が母親になったら、妹にしたことと同じことをきっと繰り返してしまうと感じて、子供を持たないことを決めました。


親子となれば、姉妹の力関係よりも、大きな差が差が生まれますから、自分の子供を殺しかねないという恐怖さえ感じました。

何より、あの狂気にまた巻き込まれるのは嫌でした。



でも、この経験があるからこそ、世代間連鎖の起こる仕組みは、身をもって理解できます。

狂気の中に巻き込まれてしまうと、自力で抜け出すのは本当に難しいです。

自分ではコントロールできません。


私自身、

「あの親のようにはなりたくない」

と思ってきましたが、子供を虐待しない自信は全くありません。

(もう自分の子供を持つことはないでしょうが・・・)

実をいうと、今後、親の介護が必要となった時に、親を虐待しない自信もありません。


ですから、虐待された経験のある人は、まず自分の癒しに取り組んでもらいたいと思います。

それは、(今いる、または将来持つかもしれない)お子さんのためでもありますし、ご自身の傷をさらに大きくしないためでもあります。


まずは、自分自身を救いましょう。

皆が救われる道は、それしかありません・・・